テレワークの電気代事情 増えた分は自腹で払う?賢い節電方法も

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時間の融通が利き、通勤時間や交通費の節約にもつながるテレワークは、近年広がりを見せる働き方の1つです。

在宅のまま仕事を行うことには多くのメリットがある反面、家の電気代がかかるため、加算料金が気になる人も多いでしょう。

電気代を節約するためには、部屋や家電の使い方を工夫したり、電力会社との契約内容を見直したりすることが効果的です。

当記事では、テレワークによって増える電気代事情を解説しています。電気代を節約する方法を知り、テレワークで増える電気代を抑えましょう!

テレワークで増える電気代

仕事用の電気代が自動的に会社でまかなわれるオフィス勤務とは異なり、テレワークでは仕事で使用した電気も自宅の電気代に加算され、まとめて支払います。

出社日数や勤務時間によって差はあるものの、テレワークを行うことで月の在宅時間が160時間(1日8時間×20日と仮定した場合)ほど増加する計算です。

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在宅勤務を行う際にはパソコンなどの電子機器を使用するほか、照明やエアコンといった仕事環境を整えるための電気代がかかります。

仕事以外にも、休憩時間にテレビを見る・食事を取るといった行為にかかる電気代も増えてしまうため、注意が必要です。

■テレワークによって増加が見込まれる電気代
・パソコン
・照明
・エアコン
・家電製品

1か月に増加する電気代の目安は、パソコンは80~520円、照明は170~450円、エアコンは2,640~4,600円程となります。

とはいえ、自宅の広さや環境、使用する機器の種類によって消費電力量は異なるため、一概にはいえません。詳細を知りたい場合は、自宅にある電化製品の消費電力量を調べて計算しましょう。

テレワークにかかる電気代は自腹?補助制度も

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一般的にテレワークを行う場合、仕事に使用するパソコンなどは企業から支給・貸与され、業務用の備品などは経費として申請できます。

しかし、テレワークにかかる電気代が支給されるかどうかは企業によって対応方針が異なるため、事前の確認が必要です。

自宅で使用する電気代とはいえ、在宅勤務中に発生する電気代は仕事に必要な経費でもあります。しかし、テレワーク中と私生活における電気の使用状況を区別することは難しく、社員一人ひとりの正確な数字を企業が把握することは困難です。

そのため、増加分の実費を個別に算出するのではなく、在宅勤務手当の一部として定額支給するケースが多く見られます

ただし、在宅勤務手当の一部に電気代が含まれる場合、手当の支給方法や金額によっては給与と見なされて課税の対象となるため注意が必要です。

電気代が非課税となるケース

企業から支給される電気代が非課税となるのは、給与の一部として支給されるのではなく、実費に基づく費用として精算された場合です。

電気代のように、業務と私生活で使用率が混在しやすい場合は、国税庁が提示する計算式によって、合理的に業務利用分の金額を算出することができます。

上記の『1/2』は、睡眠時間・業務時間・私的時間をそれぞれ8時間と仮定し、睡眠時間以外は均等に電気代が発生するとした場合の計算式です。

実際の業務時間や自宅の形状などに合わせて、より詳細に算出した電気代を在宅勤務手当の一部として支給された場合も非課税となります。

テレワーク中の電気代を節約する方法

企業から補助が出ない場合はもちろん、補助を受けられる場合でも、できる限り電気代を抑えたいと思う人は多いでしょう。1日あたりの節約額はわずかでも、1か月、2か月と積み重ねることが年間消費電力量を大きく抑えるポイントです。

ここでは、テレワーク中に節電する方法を紹介します。

できるだけ狭い部屋で仕事をする

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テレワークに使用できる部屋が複数ある場合は、できるだけ狭い部屋を選ぶことで節電が可能です。エアコンや照明の消費電力は、部屋の広さと比例します。

リビングなどの広い空間よりも、仕事に必要なものだけがそろった狭いスペースを利用すると、より少ない電力で快適な空間を維持することが可能です。

また、狭い部屋を専用のワークスペースとして利用すると、テレビや雑誌といった集中力が下がるものを視界から外すことにつながります。

エアコンや冷暖房機器を適切に使う

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その日の天気や気温に合わせて、エアコンや冷暖房機器を適切に組み合わせて使うことも大切です。

エアコンはこまめに消したり設定温度を変えたりするより、自動運転に設定したほうが節電効果は高くなる傾向があります。

夏季はサーキュレーターや扇風機を併用して空気を循環させると、部屋全体の空気を効率的に冷やせる上、風で体感温度を下げることも可能です。冬季は電気カーペットなどの利用もおすすめします。

窓際から冷気や熱気を逃がさないためには、カーテンを閉めたり、窓に遮熱シートを貼ったりする方法などが有効です。また、フィルターを掃除することも、エアコンの効率を下げないために欠かせません。

日中は明るい部屋で仕事をする

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不要な照明を消す習慣を付けることで、電気代の節約が可能です。窓から十分な日差しが取り込める場所をワークスペースに選ぶと、天気のよい日中は照明関係を使わずに仕事ができます。

照明自体を電球や蛍光灯からLEDに交換すると、消費電力を大きく抑えることが可能です。LEDは蛍光灯と比べて価格が高いものの、照明器具としての寿命が長いため、長期的に見れば経済的です。

また、照明のカバーが汚れると部屋の明るさも低下することから、照明器具の掃除はこまめに行いましょう。リモコン機能を使用せず、壁のスイッチで電源の入切を行うことでも、待機電力の消費を防ぐことが可能です。

パソコン・家電の節電をこまめに行う

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エアコンや照明以外にも、パソコンの機能を調整すると節約効果が期待できます。パソコンは起動時とシャットダウン時に消費電力が大きくなるため、電源のオンオフは最小限の回数にとどめることが大切です。

一般的なパソコンであれば、90分以内はスリープモードのほうが消費電力が少なくて済みます。離席時にはスリープモードを設定するか、一定時間操作しなければ自動的に切り替わるよう設定しましょう。

また、モニター画面の輝度を下げることも節電効果があります。テレビやラジオをつけっ放しにしないことも大切です。

電力会社やプランを見直す

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テレワークで自宅での活動サイクルが変化した結果、現在の電力会社の料金設定や契約中のプランが、新しいライフスタイルと見合わなくなる場合があります。

例えば、昼間の電力単価を少し高めに設定する代わりに、夜間の電力単価を低く抑えたプランなどが当てはまるでしょう。

電力小売全面自由化が始まった2016年以降は電力会社の選択肢も増え、各社からさまざまなコンセプトの料金プランが販売されています。

今後もテレワークの継続が見込める場合は、生活時間帯の変化に合った電力会社や異なるプランを探してみてはいかがでしょうか。

節電にかけるコストは最低限にとどめる

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節電のために家電を買い替える場合は、費用対効果を検証することが大切です。例えば、省エネ効果の高い最新の家電は節電効果も高く、電気代自体は低く抑えられます。

しかし、テレワーク中に節約できる電気代が家電の購入費を上回るとは限りません。

また、冬のエアコン代を抑えるために電気カーペットやファンヒーター、ひざ掛けを買ったものの、ほとんど使わなければ無駄な出費となります。

節電のために何かを購入する際は、物品の必要性や費用回収の目処が立つかを考えることが重要です。

まとめ

テレワークで仕事を行うようになると、必然的に自宅の電気代も増加します。企業によっては電気代を支給してもらえるとはいえ、できる限り節電するに越したことはありません。

テレワーク中にかかる電気代を削減するためには、エアコンの使い方を工夫したり使わずに済む電気を消したりと、日頃から少しずつ節電に気を配ることが大切です。

電力会社やプランを見直す場合や家電を買い替える際は、現状に合っているかどうかをしっかりと見極めましょう。


[文・構成/UPDATE編集部]

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