テレワークがはかどる部屋づくりのポイント 仕事効率アップの方法も

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場所や時間にとらわれず、柔軟な働き方ができるテレワーク。たくさんのメリットがある一方で、「自宅で仕事に集中できない」「なかなか仕事モードになれない」などと、仕事効率の悪さに悩む人も多いようです。

そこで当記事では、テレワークがはかどる部屋作りのポイントをご紹介。自宅以外でテレワークに使える場所や、仕事効率アップに役立つ方法もお伝えします。

テレワークでのよくある悩みと困りごと

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テレワークには、「通勤時間を削減できる」「職場関係のストレスが減る」「育児や介護の両立がしやすくなる」など、たくさんのメリットがあります。

しかし、オフィスで勤務するより自由な働き方ができる一方で、テレワークだからこその悩みを抱える人も増えてきているようです。テレワークにおける代表的な悩みや困りごとを見てみましょう。

部屋の広さに余裕がない

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自宅でテレワークをするにあたって初めに問題になるのが、仕事に集中できるスペースをどう確保するか。「空き部屋がない」「部屋のスペースに余裕がない」などと悩む声も多く上がっています。

また、仕事用のデスクやオフィスチェアは場所をとるため、自室にそれらを追加するのは厳しいというケースも多いでしょう。

生活音が気になって集中できない

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子供のいる家庭など、家族と同居している場合、話し声や生活音が気になって仕事に集中できないことがあります。余程の広さや防音設備がない限り、周りからの雑音を完全にシャットアウトするのは難しいものです。

仕事をしている最中に、子供から「遊んでほしい」とせがまれたり、家族から用事を頼まれたりすれば、そこで集中力が途切れてしまいます。

また、自分以外の家族もテレワークをしている場合は、お互いのウェブ会議の声で気が散ってしまうこともあるでしょう。

気が緩んでついサボってしまう

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上司や同僚がいない環境は気が緩みがちです。誰も見ていないと思って、ついサボり気味になってしまう人もいるのではないでしょうか。

例えば、SNSやYouTubeをダラダラと見てしまう、少し仮眠するつもりが長時間寝てしまう、ペットと遊んでしまうなど、誘惑に負けて仕事がおろそかになることがあるかもしれません。

当然、サボった分だけ仕事は溜まっていくので、後でしわ寄せがくることになります。

オンとオフの切り替えがむずかしい

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仕事と生活の場が同じになることで、オンとオフの切り替えが難しくなるのもテレワークの問題点。

これまでは通勤や出社によって仕事とプライベートの線引きができていましたが、テレワークでは基本的に自宅から出る必要がないため、線引きが曖昧になりがちです。

オンオフの切り替えができなくなると、「休みなくずっと働いている」という感覚に陥ってしまいます。

長時間座りっぱなしで運動不足に

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テレワーク導入によって健康面を不安視する声も。通勤や出社の必要がないテレワークでは身体を動かす機会が少なく、運動不足になりがちです。

また、仕事中でも自由に間食できる環境のため、ついお菓子や食べ物に手が伸びてしまうこともあるでしょう。

長時間座りっぱなしによる運動不足や、間食の食べすぎによる体重増加も、今後テレワークを続けていく上での課題となりそうです。

テレワークに集中できる部屋のつくり方

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自宅で仕事に集中するには、仕事スペースと生活スペースを意識的に区切ると効果的。実際に部屋をどんな風に使えばいいのか、具体的な方法をご紹介します。

一室まるごとテレワーク部屋にする

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快適なテレワーク環境にこだわるなら、個室の仕事部屋が理想的です。「自宅に余っている部屋がある」「自分専用の部屋を持っている」という場合は、一室まるごとテレワーク用の仕事部屋として使用するといいでしょう

ドアを閉めれば、家族の話し声やテレビの音といった生活音もある程度カットできるはずです。周囲と遮断された環境で仕事に専念しやすく、ウェブ会議やリモートでの商談も集中して臨めます

また、部屋の中を仕事場、部屋の外をプライベートと意識して過ごすことで、仕事とプライベートの線引きができるのもメリットです。オンオフを上手に切り替えられると、仕事のスイッチが入りやすく、集中力や仕事効率アップにもつながります

部屋の一角に仕事専用スペースを作る

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自宅に空き部屋がない場合は、部屋の一角を利用してテレワーク専用のスペースを作るといいでしょう。リビング、ダイニング、寝室などに、仕事用のデスクが置けるちょっとした空きスペースがないかを確認してみてください。

デスクを置く場所は、部屋の角や壁沿いがおすすめです。壁に向かって座れば、余計なものが目に入らず、仕事に集中しやすくなるでしょう。また、窓に近い場所なら、差し込む光で自然な明るさを確保できます。

もし、夫婦でテレワークをする場合は、壁際に長いデスクを設置して隣同士で仕事をするのも1つの手です。人の目があることでほどよい緊張感が生まれ、今が仕事の時間であることを認識しやすくなります。「1人だとつい怠けてしまいそう」「なかなか仕事モードになれない」という人にもおすすめの方法です。

パーテーションで生活空間と区切りをつける

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リビングなどの広いスペースの一角にテレワーク用のスペースを作る場合、パーテーションやロールスクリーンを利用するのもおすすめ。仕事スペースと生活スペースを立体的に区切ると、余計なものが視界に入らず、仕事に意識を集中できる環境が作れます。

半個室のような空間を作ることで、仕事のオンオフの切り替えもしやすくなるでしょう。

また、パーテーションやロールスクリーンの代わりに背の高い棚を設置する方法もあります。天井に届くほどの高い棚なら、壁の役割を果たす上に、仕事関係の資料もまとめて収納できて便利です。

個室型ワークブースを購入して設置する

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テレワークの普及とともに、個室型のワークブースも多く販売されるようになりました。個室型のワークブースとは、仕事をするためのスペースをすっぽり囲い込んで個室化するアイテムです。

周囲の音を遮断する防音タイプ、ドアが付いた木製ブース、リーズナブルなテント型など、色々な商品があります。価格帯も幅広く、1万円以下で購入できるものから10万円を超えるものまでさまざまです。

個室型ワークブースを設置すれば、生活空間から遮断された環境で仕事に打ち込めるので、集中力アップが期待できます。ウェブ会議などでビデオ通話をする時に、背景を気にしなくていいのもメリットです。

リノベーションを検討してみてもいい

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持ち家であれば、テレワークがしやすい環境に思い切ってリノベーションするのも1つの方法。具体的なリノベーション例としては、家の中に新たに小部屋を作る、部屋の一部を仕事スペースに改築する、テレワーク部屋を増築する、などが挙げられます。

もしテレワークが終了したとしても、書斎や勉強部屋として有効活用が可能です。

また、リノベーションなら、集中しやすい壁の色にしたり、家族のいるリビングが見える設計にしたりと、さまざまなアイディアが実現できます。自分にとって最適なテレワークが環境を作れるのが、リノベーションの大きなメリットです。

自宅以外でもテレワークは可能

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自宅以外でもテレワークができる場所はあります。思い切り仕事に集中したい時や、大事なウェブ会議がある時など、シーンに合わせた利用が可能です。

ここでは、自宅以外でテレワークに集中できる場所をいくつかご紹介したいと思います。

車 短時間集中に使える

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「締め切りの時間が迫っているのに、子供が騒ぐ声で集中できない」「ウェブ会議で生活音が入ると困る」という時は、臨時で自家用車を仕事場にする方法もあります。

車の中であれば、生活音が気になったり、家族から話しかけられたりすることもありません。自分1人だけの密室空間で集中して仕事に取り組めます。

車でのテレワークで気になるのが、スペースの狭さです。運転席の座席を後ろに引けばある程度のスペースは確保できますが、それでも窮屈に感じられることがあるかもしれません。車はどちらかというと短時間集中したい時におすすめの場所です。

なお、車でテレワークをする場合は、ノートパソコンを乗せる車載テーブルなどがあると快適に作業が行えます。車の中ではあまり身体を動かせないので、長時間仕事をするなら適度な休憩やストレッチを心がけるといいでしょう。

レンタルスペース リーズナブルな価格設定

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レンタルスペースは、目的や用途に合った部屋を時間単位で借りられるサービスです。会議、セミナー、語学教室などさまざまなシーンで利用されており、テレワークに使える個室も数多くあります。

Wi-Fiや電源、トイレ付き、モニター有りなど、部屋によって設備はさまざま。インターネット上で手軽に予約ができ、比較的リーズナブルな価格で利用できるのも魅力です。

自宅以外の場所でのテレワークを検討している人は、近場に利用しやすいレンタルスペースがないか探しておくといいでしょう。

コワーキングスペース 新たな出会いやチャンスも

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コワーキングスペースとは、簡単にいうと共有オフィスのこと。フリーランスやビジネスマン、学生などさまざまな人が利用しています。自宅でのテレワークとは異なる空気感や緊張感があり、周囲に触発されて「真剣に仕事に取り組もう」という気持ちになりやすいでしょう。

仕事のモチベーションアップが期待できるだけでなく、新たな出会いによる人とのつながりやビジネスチャンスが得られる可能性も期待できます。

ホテル プライベート空間で効率アップ

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落ち着いた静かな環境で仕事に専念できるのが、ホテルを利用するメリットです。外部からの邪魔が入らないプライベート空間なので、仕事の効率アップが期待できます

疲れたらベッドで仮眠したり、気分転換にシャワーを浴びたりできるので快適です。

ただし、ホテルの利用は費用が高くつくのがデメリット。全力で仕事に集中したい日や、大事なプレゼンの前など、気合を入れて仕事に臨みたいシーンで利用を検討するといいかもしれません。

最近ではテレワーク向けに、ホテルの一室をお得に利用できる『テレワーク応援プラン』を実施するホテルも増えてきています。いつもと違う環境で仕事をするのは気分転換にもなるので、試しに一度利用してみるのもいいですね。

カフェ 気軽に利用しやすい

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ちょっと気分を変えて仕事をしたい時に便利なのがカフェ。かかる費用はドリンク代と食事代のみで、気軽に利用できるのが魅力です。

ただし、お店によっては電源が確保できないことや、混雑で仕事に集中しにくいこともあり、仕事に適した環境といえるかは人それぞれかもしれません

また、不特定多数の人が利用するカフェでは、仕事上の機密情報を漏らさないよう特に注意が必要です。

気を付けていても画面を覗き見されたり、通話の内容を聞かれたりするおそれもあるため、機密情報や個人情報を扱う仕事や、ウェブ会議をカフェで行うのは避けましょう

情報漏洩を防ぐ対策として、テレワークでカフェの利用を禁止している会社もあるかもしれません。利用可能かどうか事前に確認しておくと安心です。

部屋の引っ越しを検討するのも1つの方法

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今後もテレワークが続くのであれば、この機会にテレワークがしやすい部屋へ引っ越しを検討するのもいいでしょう。

「部屋が狭くてテレワーク用のスペースがとれない」「自分の性格上、個室でないと集中できない」といった問題は、引っ越しをしない限り解決しません。

集中できない環境で仕事を続けるのはストレスが溜まりますし、仕事場として自宅以外の場所を頻繁に利用すればお金もかかってしまうでしょう。

テレワークがしやすい環境を手に入れることには、たくさんのメリットがあります。

集中力や仕事効率がアップして、やるべき仕事を早く終えられるようになれば、1日の中で自由に使える時間が増えることもあるでしょう。

また、仕事に集中して取り組めたという実感が、仕事への充実感や達成感を生み、モチベーションアップにつながります。

仕事も含めた理想のライフスタイルを実現するためにも、引っ越しは有効な手段です。

テレワーク効率アップの方法をご紹介!

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「テレワークになってから仕事に集中できない」「なかなか仕事モードになれなくてダラダラしてしまう」といった悩みを抱える人のために、テレワーク効率アップに役立つ方法をご紹介します。

気軽に始められるものや、誰でも簡単に行える方法ばかりなので、気になるものがあればぜひ試してみてくださいね。

1. テレワーク用の環境を整える

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テレワークに集中するためには、仕事環境を整えることが重要です。テレワーク用の個室やスペースを確保して、仕事とプライベートの空間を分けると仕事への意識が高まります。

趣味や娯楽に関するものは近くに置かない、気が散りそうなものは視界に入れない、というのもポイントです。

また、目、肩、腕、腰などに負担がかからないよう、正しい姿勢で仕事を行うことも大切。体型に合ったデスクと椅子を選び、パソコン、キーボード、マウスなどは操作しやすい場所に配置しましょう。

2. 1日のスケジュールを組む

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オフィス勤務と同じ感覚で仕事に打ち込むには、タイムマネージメントが必要です。1日のスケジュールを組んで、その通りに仕事を進めましょう。

例えば、「9時に仕事開始、12時にお昼休憩、18時に仕事終了、もし仕事が残っていても20時まで」など、明確なスケジュールとルールを決めておくのがコツです。

時間になったらアラームが鳴るように設定しておくと時間の管理がしやすくなります。

テレワークは時間の融通がきく反面、ダラダラと仕事をしてしまいがち。時間の使い方にメリハリをつけることが、仕事のパフォーマンスアップにつながります。

また、タスク管理アプリなどを利用するのも有効です。

3. ストレッチや運動を取り入れる

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テレワーク中に、簡単なストレッチや軽い運動を意識的に取り入れるのもおすすめ。身体を動かすことは、眠気防止や気分のリフレッシュに役立ちます。

長時間座りっぱなし、かつ同じ姿勢で仕事をしていると、頭がぼんやりしてきたり、身体の疲れが気になったりすることも。そうなると集中力の持続に悪影響を及ぼしてしまいます。

休憩のついでにストレッチをする、決まった時間に外を軽く散歩をするなど、無理のない範囲で実践してみてはいかがでしょうか。

デスク周りの整理整頓を心がける

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デスクの上やその周辺など、テレワークで視界に入る範囲の整理整頓を心がけましょう。雑然とした空間では集中しにくく、仕事中という緊張感も薄れがちになります。

当然ながら、漫画やゲーム機器といった娯楽に関するアイテムは、仕事スペースに持ち込まないようにしましょう

デスク周辺の片付けと掃除は、休日に入る前の日など、曜日を決めて行うのがおすすめです。例えば、「毎週金曜日は片付けと掃除の日」と決めて実行すれば、きれいな状態をキープできる上に、曜日感覚の維持にも役立ちます。

休日前にデスク周辺をきれいにしておくと、休み明けはすっきり整った環境で仕事をスタートできますよ

休日はリフレッシュを

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仕事が休みの日は、好きなことを思い切り楽しんでリフレッシュしましょう。

テレワークをしているとオンオフの区別が曖昧になるので、「今日は完全にオフ!」と自分に認識させることも大事です。

「休みの日は仕事用のパソコンを開かない」「テレワークスペースに立ち入らない」など、ルールを決めておくのもいいでしょう。

また、テレワークでは人と接する機会が減るため、孤独感やストレスを無意識に溜め込んでしまうことがあるかもしれません。

人と直接会うのがむずかしい状況なら、Zoomなどのビデオツールを利用して家族や友人と交流するのもおすすめです。

テレワークで集中するには部屋の環境が重要

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集中してテレワークに取り組むためには、部屋の環境整備が重要です。テレワーク専用の個室やスペースを確保して、仕事とプライベートの線引きを行いましょう。

全力で仕事に集中したい日や気分転換したい時には、自宅以外のスペースを利用するのもおすすめです。自分に最適なテレワーク環境で、仕事の時間を充実させましょう。


[文・構成/UPDATE編集部]

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