キャッシュレス化するメリット・デメリット!お得に支払う方法とは? ビジネス By - UPDATE編集部 更新:2021-08-02 近年、急速にキャッシュレス手段が増加しました。そのため「種類が多すぎてどれを使えばよいのか分からない」「キャッシュレスにするとデメリットがあるのかが気になる」など、さまざまな悩みや、不安を抱えている人は多いでしょう。 当記事では、キャッシュレス化が進められた理由から、キャッシュレスのメリット・デメリットまで、キャッシュレス決済を使う上で知っておきたい情報を紹介します。キャッシュレスの導入に悩んでいる人や、自分に最適なキャッシュレスを知りたい人はぜひ参考にしてください。 目次 1. 日本はキャッシュレス社会を目指している?2. キャッシュレスにするメリット3. キャッシュレスにするデメリット4. キャッシュレスの支払い方は3種類4.1. 主なキャッシュレス決済の使用シーン5. まとめ 日本はキャッシュレス社会を目指している? 2019年時点で、日本のキャッシュレス決済比率は26.8%です。 2018年に経済産業省が策定した、日本のキャッシュレスの現状と、今後の方向性と方策案をまとめた『キャッシュレス・ビジョン』では、キャッシュレス決済比率を2025年に40%、将来的には80%まで普及させることを目指すと宣言しました。 ※写真はイメージ キャッシュレス決済比率を高める背景には、世界でもかなり低い日本のキャッシュレス決済比率があります。韓国94.7%、中国77.3%、アメリカ47.0%と諸外国は軒並みに高い比率です。日本がキャッシュレス化しなければ、訪日外国人による消費、いわゆる『インバウンド消費』に歯止めがかかってしまいます。 キャッシュレス社会では、インバウンド消費の拡大に加え、利便性や効率性の向上も見込めるでしょう。消費者は現金を持たずに買い物ができ、支払履歴は自動記録されるため、家計簿いらずです。事業者も現金管理コストを削減できます。 2019年10月から、キャッシュレス・消費者還元事業(ポイント還元事業)が実施されましたが、今後もキャッシュレス推進政策に着目が必要です。公共施設や自治体窓口のキャッシュレス化や、災害時にキャッシュレス決済を可能とする取り組みなど、さまざまな政策があります。 キャッシュレスにするメリット ※写真はイメージ キャッシュレスにするメリットは、以下の通りです。 <消費者側のメリット> ・現金の管理が不要である ・カードやスマートフォンで簡単に決済できるため、会計がスムーズである ・決済履歴が記録されるため手間をかけずに支出を可視化できる ・ポイントが貯まりお得に買い物ができる キャッシュレス最大のメリットは、現金を持ち歩かなくてもよいことです。手持ちを気にして現金を引き出しに行く必要もなければ、小銭が増えて財布が重くなることも、会計時に小銭を数えてもたつくこともありません。 また、利用履歴が自動でデータに残るため、家計簿をつける煩わしさから解放されます。家計簿アプリに紐付ければ、すべての収支をデータで一元管理することも可能です。 キャッシュレスの種類によってポイントの還元率や付与のタイミングは異なりますが、使うだけでポイントが貯まることもキャッシュレス決済の魅力だといえます。日常的な支払いをすべてキャッシュレスにすれば、ポイントも期待できるでしょう。 <事業者側のメリット> ・店舗のレジや現金の管理にかかるコストを減らすことができる ・インバウンド消費の増加を見込める ・顧客の購入単価の向上が見込める ・決済履歴が残るため手間をかけずに売上分析が可能である キャッシュレスを導入し現金取引が減ると、現金を受け取りお釣りを渡す作業や、レジ現金残高を確認する業務も減らすことができます。売上金の計算や銀行への入金業務効率化も期待できるでしょう。 インバウンド消費の増加が見込めることも、キャッシュレスの魅力です。キャッシュレス化が進む諸外国の人は現金をあまり持たずに来日するケースも多いため、キャッシュレスを導入し、訪日外国人を購買行動につなげる必要があります。 また、分割払い制度や支払い意識の希薄化が、購入のハードルを下げることから、外国人に限らず高額商品はキャッシュレスがあると購入につながりやすくなる傾向です。そのほか、決済データが残るため売上管理に活用できます。 キャッシュレスにするデメリット ※写真はイメージ キャッシュレスにするデメリットは、以下の通りです。 ・使えないお店がある ・災害時に使えない可能性がある ・種類が多く自分に合うものを見つけることが大変である ・支払い意識が希薄化する可能性がある 現在のキャッシュレスのデメリットは、現金払いしか対応していないお店や、すべてのキャッシュレス決済に対応していないお店があることです。また、災害時に電気とインターネット回線が断たれると、キャッシュレス決済は不可能となります。 豊富に種類があるキャッシュレスは、自分に合ったものを見つけることが困難です。また、多くのキャッシュレス決済を並行して使用すると、ポイントが貯まりにくくなり支払額の把握も煩雑となります。日々の経済活動に照らし、使えるお店が多く、ポイントが貯まりやすいものを選ぶとよいでしょう。 支払い意識が希薄化することも注意点の1つです。キャッシュレス決済は現金を支払うことに比べ、お金を使った感覚が生じにくい面があります。手持ち現金も減らないため支払総額の把握も甘くなり、つい予算を超えがちです。 キャッシュレスの支払い方は3種類 ※写真はイメージ キャッシュレス決済には前払い、即時払い、後払いの3種類の支払い方があります。 ・前払い キャッシュレス決済を行う前に、事前に入金(チャージ)を済ませる方法です。入金残額の範囲内で使用できます。該当するキャッシュレスは、プリペイドカードや電子マネーなどです。 ・即時払い 決済が完了した瞬間に登録した銀行口座から支払額分の引き落としが行われ、口座残高の範囲内で使用できる方法です。デビットカードなどが該当します。 ・後払い 決済時はクレジットカード会社が支払額を立て替え、後日、利用者は指定された日にクレジットカード会社へ口座引振替で利用金額を支払う方法です。カード会社の定める上限額まで使えます。該当するキャッシュレスは、クレジットカードなどです。 主なキャッシュレス決済の使用シーン ※写真はイメージ キャッシュレス決済は、種類によって適切なシーンがあります。 ・クレジットカード クレジットカード決済は、カードを発行するために審査に通る必要がありますが、使える場所が多い汎用性の高さと、カード会社の定める利用限度額まで使える上限額の高さが魅力です。また、多くのクレジットカードには付帯保険があります。そのため、生活の幅広いシーンに加え、高額商品の購入時や海外旅行時の使用にもおすすめです。ただし、使いすぎには注意しましょう。 ・デビットカード カードの発行には審査がなく、口座残額の範囲内でしか決済できないことが、デビットカード決済の特徴です。クレジットカードと同様に使える場所が多い一方で、クレジットカードのように使いすぎる心配がないことが最大の魅力でしょう。そのため、使いすぎが不安な人やキャッシュレス初心者の使用におすすめです。審査がないため、未成年の高校生にも適しています。 ・QRコード、バーコード決済 スマートフォンに決済アプリをインストールして使用するQRコード決済などは、普段使いとしておすすめの決済方法です。財布は持たずスマートフォンのみ持ち歩く場合など、すぐ近くまでのお出かけ時に活躍します。 ・電子マネー、プリペイドカード 電子マネー決済やプリペイドカードの最大の特徴は、交通系ICカードのように交通機関でも使えることです。もちろん、コンビニや一部のスーパーなどでも使用できます。電子マネー類もオートチャージを利用しなければ、事前に入金した金額の範囲内でしか使えないため、お金を使いすぎたくない人にもおすすめの決済サービスです。 キャッシュレス決済の種類によって、得意なシーンやカードなどの利用に向いている人は異なります。キャッシュレス決済は、使用シーンやライフスタイルなどに合わせて使い分けることが大切です。 まとめ キャッシュレスは、現金の管理が不要になる、会計がスピーディーにできるなど多くのメリットがある決済手段です。一方で、使えないお店がある、災害時に使えない可能性があるなどのデメリットもあります。 また、キャッシュレスには複数の支払い方があり、キャッシュレスの種類ごとに特徴があるため、仕組みや違いを把握することがキャッシュレスを使いこなす上で大切です。キャッシュレスを活用してみたい人は当記事を参考に、導入を検討してみてはいかがでしょうか。 [文・構成/UPDATE編集部] 関連ワード キャッシュレス この記事をシェアする Share Post LINE
近年、急速にキャッシュレス手段が増加しました。そのため「種類が多すぎてどれを使えばよいのか分からない」「キャッシュレスにするとデメリットがあるのかが気になる」など、さまざまな悩みや、不安を抱えている人は多いでしょう。
当記事では、キャッシュレス化が進められた理由から、キャッシュレスのメリット・デメリットまで、キャッシュレス決済を使う上で知っておきたい情報を紹介します。
キャッシュレスの導入に悩んでいる人や、自分に最適なキャッシュレスを知りたい人はぜひ参考にしてください。
日本はキャッシュレス社会を目指している?
2019年時点で、日本のキャッシュレス決済比率は26.8%です。
2018年に経済産業省が策定した、日本のキャッシュレスの現状と、今後の方向性と方策案をまとめた『キャッシュレス・ビジョン』では、キャッシュレス決済比率を2025年に40%、将来的には80%まで普及させることを目指すと宣言しました。
※写真はイメージ
キャッシュレス決済比率を高める背景には、世界でもかなり低い日本のキャッシュレス決済比率があります。
韓国94.7%、中国77.3%、アメリカ47.0%と諸外国は軒並みに高い比率です。
日本がキャッシュレス化しなければ、訪日外国人による消費、いわゆる『インバウンド消費』に歯止めがかかってしまいます。
キャッシュレス社会では、インバウンド消費の拡大に加え、利便性や効率性の向上も見込めるでしょう。
消費者は現金を持たずに買い物ができ、支払履歴は自動記録されるため、家計簿いらずです。事業者も現金管理コストを削減できます。
2019年10月から、キャッシュレス・消費者還元事業(ポイント還元事業)が実施されましたが、今後もキャッシュレス推進政策に着目が必要です。
公共施設や自治体窓口のキャッシュレス化や、災害時にキャッシュレス決済を可能とする取り組みなど、さまざまな政策があります。
キャッシュレスにするメリット
※写真はイメージ
キャッシュレスにするメリットは、以下の通りです。
<消費者側のメリット>
・現金の管理が不要である
・カードやスマートフォンで簡単に決済できるため、会計がスムーズである
・決済履歴が記録されるため手間をかけずに支出を可視化できる
・ポイントが貯まりお得に買い物ができる
キャッシュレス最大のメリットは、現金を持ち歩かなくてもよいことです。手持ちを気にして現金を引き出しに行く必要もなければ、小銭が増えて財布が重くなることも、会計時に小銭を数えてもたつくこともありません。
また、利用履歴が自動でデータに残るため、家計簿をつける煩わしさから解放されます。家計簿アプリに紐付ければ、すべての収支をデータで一元管理することも可能です。
キャッシュレスの種類によってポイントの還元率や付与のタイミングは異なりますが、使うだけでポイントが貯まることもキャッシュレス決済の魅力だといえます。日常的な支払いをすべてキャッシュレスにすれば、ポイントも期待できるでしょう。
<事業者側のメリット>
・店舗のレジや現金の管理にかかるコストを減らすことができる
・インバウンド消費の増加を見込める
・顧客の購入単価の向上が見込める
・決済履歴が残るため手間をかけずに売上分析が可能である
キャッシュレスを導入し現金取引が減ると、現金を受け取りお釣りを渡す作業や、レジ現金残高を確認する業務も減らすことができます。売上金の計算や銀行への入金業務効率化も期待できるでしょう。
インバウンド消費の増加が見込めることも、キャッシュレスの魅力です。キャッシュレス化が進む諸外国の人は現金をあまり持たずに来日するケースも多いため、キャッシュレスを導入し、訪日外国人を購買行動につなげる必要があります。
また、分割払い制度や支払い意識の希薄化が、購入のハードルを下げることから、外国人に限らず高額商品はキャッシュレスがあると購入につながりやすくなる傾向です。そのほか、決済データが残るため売上管理に活用できます。
キャッシュレスにするデメリット
※写真はイメージ
キャッシュレスにするデメリットは、以下の通りです。
・使えないお店がある
・災害時に使えない可能性がある
・種類が多く自分に合うものを見つけることが大変である
・支払い意識が希薄化する可能性がある
現在のキャッシュレスのデメリットは、現金払いしか対応していないお店や、すべてのキャッシュレス決済に対応していないお店があることです。また、災害時に電気とインターネット回線が断たれると、キャッシュレス決済は不可能となります。
豊富に種類があるキャッシュレスは、自分に合ったものを見つけることが困難です。また、多くのキャッシュレス決済を並行して使用すると、ポイントが貯まりにくくなり支払額の把握も煩雑となります。
日々の経済活動に照らし、使えるお店が多く、ポイントが貯まりやすいものを選ぶとよいでしょう。
支払い意識が希薄化することも注意点の1つです。キャッシュレス決済は現金を支払うことに比べ、お金を使った感覚が生じにくい面があります。
手持ち現金も減らないため支払総額の把握も甘くなり、つい予算を超えがちです。
キャッシュレスの支払い方は3種類
※写真はイメージ
キャッシュレス決済には前払い、即時払い、後払いの3種類の支払い方があります。
・前払い
キャッシュレス決済を行う前に、事前に入金(チャージ)を済ませる方法です。入金残額の範囲内で使用できます。該当するキャッシュレスは、プリペイドカードや電子マネーなどです。
・即時払い
決済が完了した瞬間に登録した銀行口座から支払額分の引き落としが行われ、口座残高の範囲内で使用できる方法です。デビットカードなどが該当します。
・後払い
決済時はクレジットカード会社が支払額を立て替え、後日、利用者は指定された日にクレジットカード会社へ口座引振替で利用金額を支払う方法です。カード会社の定める上限額まで使えます。該当するキャッシュレスは、クレジットカードなどです。
主なキャッシュレス決済の使用シーン
※写真はイメージ
キャッシュレス決済は、種類によって適切なシーンがあります。
・クレジットカード
クレジットカード決済は、カードを発行するために審査に通る必要がありますが、使える場所が多い汎用性の高さと、カード会社の定める利用限度額まで使える上限額の高さが魅力です。また、多くのクレジットカードには付帯保険があります。そのため、生活の幅広いシーンに加え、高額商品の購入時や海外旅行時の使用にもおすすめです。ただし、使いすぎには注意しましょう。
・デビットカード
カードの発行には審査がなく、口座残額の範囲内でしか決済できないことが、デビットカード決済の特徴です。クレジットカードと同様に使える場所が多い一方で、クレジットカードのように使いすぎる心配がないことが最大の魅力でしょう。そのため、使いすぎが不安な人やキャッシュレス初心者の使用におすすめです。審査がないため、未成年の高校生にも適しています。
・QRコード、バーコード決済
スマートフォンに決済アプリをインストールして使用するQRコード決済などは、普段使いとしておすすめの決済方法です。財布は持たずスマートフォンのみ持ち歩く場合など、すぐ近くまでのお出かけ時に活躍します。
・電子マネー、プリペイドカード
電子マネー決済やプリペイドカードの最大の特徴は、交通系ICカードのように交通機関でも使えることです。もちろん、コンビニや一部のスーパーなどでも使用できます。電子マネー類もオートチャージを利用しなければ、事前に入金した金額の範囲内でしか使えないため、お金を使いすぎたくない人にもおすすめの決済サービスです。
キャッシュレス決済の種類によって、得意なシーンやカードなどの利用に向いている人は異なります。キャッシュレス決済は、使用シーンやライフスタイルなどに合わせて使い分けることが大切です。
まとめ
キャッシュレスは、現金の管理が不要になる、会計がスピーディーにできるなど多くのメリットがある決済手段です。一方で、使えないお店がある、災害時に使えない可能性があるなどのデメリットもあります。
また、キャッシュレスには複数の支払い方があり、キャッシュレスの種類ごとに特徴があるため、仕組みや違いを把握することがキャッシュレスを使いこなす上で大切です。
キャッシュレスを活用してみたい人は当記事を参考に、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
[文・構成/UPDATE編集部]