5Gの普及で新たにできることは?今後の5G普及見込みも解説! サービス By - UPDATE編集部 更新:2021-08-18 ※写真はイメージ 5Gとは『5th Generation(第5世代移動通信システム)』の略であり、次世代の通信規格のことを指します。5G通信が今後普及すれば、デジタル化が進むことで生活がより快適になり、利便性も向上します。 5Gに興味がある人でも、5Gの特徴をきちんと理解できている人は少ないのではないでしょうか。 当記事では、5Gの概要について解説します。5Gと4Gの違いや、5Gの普及によってできることを学び、5Gの理解を深めましょう! 目次 1. 5Gとは?4Gとの違いも2. 5Gが普及するとできること5つ2.1. 4Kや8Kの高画質動画を手軽に楽しめる2.2. VR・MR・ARなどの新技術が身近になる2.3. 遠隔医療を受けることができる2.4. 自動運転の実用化が見込める2.5. スマートシティ化が可能になる3. 【2021年7月時点】5G対応エリアは?今後の普及見込みも4. まとめ 5Gとは?4Gとの違いも ※写真はイメージ 5Gサービスは、日本では2020年3月より開始されました。5Gの普及により自動運転技術や遠隔医療、進化したエンターテインメント技術が実用段階レベルまで達しており、大きな技術革新をもたらしています。 総務省によると、4Gと5Gの違いは下記のとおりです。 5Gの主な特徴は以下の3つとなっています。 ・高速・大容量 5Gの通信速度は4Gの20倍です。通信速度が速くなったことで、大きなデータのダウンロードも簡単にできます。 ・低遅延 5Gの通信では遅延を感じることがなく、安定した接続が可能です。4Gに比べ、遅延発生が10分の1に改善されたことが要因です。ストレスなく、リアルタイムの通信が実現できます。 ・多数同時接続 5Gでは1つの基地局への同時接続台数が4Gの10倍に増加します。今後はスマートフォンだけでなく、家電製品などさまざまな機器が5Gネットワークに接続されるようになるでしょう。インターネット上で遠隔操作できる『IoT』の利用増加も期待されています。 5Gが普及するとできること5つ ※写真はイメージ 5Gが普及すると、今までの常識では考えられなかったことが実現可能となります。特に注目されている点は『通信速度』です。 4Gの最大通信速度は0.1~1Gbpsである一方、5Gの最大通信速度は20Gbpsとなります。4Gの通信速度と比較すると、20~200倍です。 圧倒的な進化を遂げている5Gが普及すれば、さまざまなことが実現できるでしょう。5Gが普及するとできることを紹介します。 4Kや8Kの高画質動画を手軽に楽しめる ※写真はイメージ 4K・8Kとは、次世代の映像規格で、現行のハイビジョンを超える高画質映像のことです。4Gよりも20~200倍も通信速度が速くなることで、4Kや8Kといった大容量通信が必要となるコンテンツをスムースに配信できます。 大量のデータ受信が必要となる超高画質映像であっても、5Gであれば通信遅延を感じることなくリアルタイムでの視聴が可能です。 スポーツ観戦では、プレイする選手たちのすぐ側にいるかのような臨場感を体験でき、新しいスポーツ観戦のスタイルが確立されることが期待されます。 VR・MR・ARなどの新技術が身近になる ※写真はイメージ 5Gでは、VR・AR・MRなどの新技術を日常生活で活用できます。VR・AR・MRの概要は下記のとおりです。 ・VR(仮想現実) ゴーグル内に360度のコンテンツを表示させ、その映像内に自分がいるかのような臨場感を与える技術のこと ・AR(拡張現実) 実在する風景にバーチャルの視覚情報を重ねて表示することで、目の前にある世界を仮想的に拡張する技術のこと ・MR(複合現実) 現実世界にデジタルの表現を重ね合わせて表示する技術のこと 新しい通信技術は医療を中心に、ゲームやエンターテインメント、商品開発・技術開発などのさまざまな分野で利用され始めています。 遠隔医療を受けることができる ※写真はイメージ 日本の遠隔医療は、法整備・解釈の問題や通信速度の制限により、近年までレントゲン読影を中心とした画像による診断サービスだけが行われていました。しかし、今後は5Gの普及により、画像診断だけでなく治療も行える遠隔医療が可能となります。 遠隔診療とは『D2D』と呼ばれ、医師同士がタッグを組んで患者を診療する取り組みのことです。具体的には、患者と向き合っている医師がより詳しい知識を持つ医師に患者の様子を伝え、アドバイスや指導を受けながら医療行為を行います。 5Gが普及すれば、住んでいる場所に縛られることがなく、どこでも専門的な治療を受けることが可能となるでしょう。 自動運転の実用化が見込める ※写真はイメージ 自動運転技術とは、『乗り物や移動体の操縦を人の手によらず、機械が自立的に行うシステム』を指します。実用化への課題は、大量のデータを高速通信でやり取りする術がなかったことなどです。 自動運転をする時に取得するデータ量は、1日あたり4TBになると試算されています。高速で移動しながら大量の情報をやり取りする自動運転には、5Gが欠かせません。 自動運転の実用化で重要な点は、通信が途切れないことです。渋滞時のようにたくさんの車が集中する場合、各車両との接続が切断されてしまうと大きな事故につながる危険があります。 そのため、遅延のない安定したデータ通信や大量接続が可能である通信環境が必要です。5Gはそのすべてを満たす要素があり、実用化が見込める状態へ近付いています。 自動運転が実用化されると、運転せずに目的地まで到着し、安全かつ快適な移動が可能。運転ができない人の移動手段となり、買い物や通勤などの日常生活がより便利になるでしょう。 スマートシティ化が可能になる ※写真はイメージ スマートシティ化とは、『効率的な都市管理』のことを指します。 都市全体の電気使用量を管理すると、昼間の明るい時間帯は『電気をあまり使わない』と自動で判断します。使用を抑えて蓄電に回したり、より多く電力を使用する公共交通機関への電気供給を増やしたりなど、電気消費が効率化されます。 自動車本体が都市のネットワークに接続され、渋滞を自動で判断して迂回ルートを選択することも可能です。 5Gによるスマートシティ化で生活に関わるすべてが相互に作用し、無駄なエネルギー消費を抑えられます。環境にも配慮した便利で暮らしやすい社会が実現するでしょう。 【2021年7月時点】5G対応エリアは?今後の普及見込みも ※写真はイメージ ここでは、2021年7月時点での大手通信会社3社の5Gエリアの普及状況と、今後の普及予測について解説します。3社とも現時点での5G普及エリアはまばらであり、2022年3月までに5Gエリアの環境調整を行い、サービスを開始する予定です。 ・ドコモ 5Gエリアは関東・関西・東海地方を中心に普及しています。2022年3月までの5Gエリア拡大予定は、5G基地局数累計2万局、人口カバー率55%の予測です。 ・au 5Gエリアは東京都、大阪府を中心に普及しています。2022年3月には約5万局に達する5G基地局の構築を計画しており、人口カバー率90%の予測です。 ・ソフトバンク 5Gエリアは東京都、神奈川県、大阪府を中心に普及しています。2022年3月には約5万局のエリア展開を行う予定で、人口カバー率90%超の予測です。 なお、2021年での5G契約回線数は324万回線、全体の2.6%にとどまっています。今後は、2023年に1,941万回線、全体のおよそ15%、2025年には5,498万回線、全体のおよそ46%が5G端末へ移行する予測です。 まとめ 5Gが普及することで、仮想現実世界と現実世界が交わったさまざまなサービス提供が始まります。自動運転や遠隔医療など、これまでになかった新しい技術が普及し、世の中を変えることが期待されています。 一方で、5Gはまだまだ普及しておらず、これからの拡大が課題です。2025年度には契約回線数の増加が予測されていますが、数値通りに増加するかどうかは不透明な状態です。 5Gの恩恵を受けるために、5Gの概要や特徴をあらかじめ理解し、知識を吸収しておきましょう。 [文・構成/UPDATE編集部] 関連ワード 5G この記事をシェアする Share Post LINE
5Gとは『5th Generation(第5世代移動通信システム)』の略であり、次世代の通信規格のことを指します。5G通信が今後普及すれば、デジタル化が進むことで生活がより快適になり、利便性も向上します。
5Gに興味がある人でも、5Gの特徴をきちんと理解できている人は少ないのではないでしょうか。
当記事では、5Gの概要について解説します。5Gと4Gの違いや、5Gの普及によってできることを学び、5Gの理解を深めましょう!
5Gとは?4Gとの違いも
※写真はイメージ
5Gサービスは、日本では2020年3月より開始されました。5Gの普及により自動運転技術や遠隔医療、進化したエンターテインメント技術が実用段階レベルまで達しており、大きな技術革新をもたらしています。
総務省によると、4Gと5Gの違いは下記のとおりです。
5Gの主な特徴は以下の3つとなっています。
・高速・大容量
5Gの通信速度は4Gの20倍です。通信速度が速くなったことで、大きなデータのダウンロードも簡単にできます。
・低遅延
5Gの通信では遅延を感じることがなく、安定した接続が可能です。4Gに比べ、遅延発生が10分の1に改善されたことが要因です。ストレスなく、リアルタイムの通信が実現できます。
・多数同時接続
5Gでは1つの基地局への同時接続台数が4Gの10倍に増加します。今後はスマートフォンだけでなく、家電製品などさまざまな機器が5Gネットワークに接続されるようになるでしょう。インターネット上で遠隔操作できる『IoT』の利用増加も期待されています。
5Gが普及するとできること5つ
※写真はイメージ
5Gが普及すると、今までの常識では考えられなかったことが実現可能となります。特に注目されている点は『通信速度』です。
4Gの最大通信速度は0.1~1Gbpsである一方、5Gの最大通信速度は20Gbpsとなります。4Gの通信速度と比較すると、20~200倍です。
圧倒的な進化を遂げている5Gが普及すれば、さまざまなことが実現できるでしょう。5Gが普及するとできることを紹介します。
4Kや8Kの高画質動画を手軽に楽しめる
※写真はイメージ
4K・8Kとは、次世代の映像規格で、現行のハイビジョンを超える高画質映像のことです。4Gよりも20~200倍も通信速度が速くなることで、4Kや8Kといった大容量通信が必要となるコンテンツをスムースに配信できます。
大量のデータ受信が必要となる超高画質映像であっても、5Gであれば通信遅延を感じることなくリアルタイムでの視聴が可能です。
スポーツ観戦では、プレイする選手たちのすぐ側にいるかのような臨場感を体験でき、新しいスポーツ観戦のスタイルが確立されることが期待されます。
VR・MR・ARなどの新技術が身近になる
※写真はイメージ
5Gでは、VR・AR・MRなどの新技術を日常生活で活用できます。VR・AR・MRの概要は下記のとおりです。
・VR(仮想現実)
ゴーグル内に360度のコンテンツを表示させ、その映像内に自分がいるかのような臨場感を与える技術のこと
・AR(拡張現実)
実在する風景にバーチャルの視覚情報を重ねて表示することで、目の前にある世界を仮想的に拡張する技術のこと
・MR(複合現実)
現実世界にデジタルの表現を重ね合わせて表示する技術のこと
新しい通信技術は医療を中心に、ゲームやエンターテインメント、商品開発・技術開発などのさまざまな分野で利用され始めています。
遠隔医療を受けることができる
※写真はイメージ
日本の遠隔医療は、法整備・解釈の問題や通信速度の制限により、近年までレントゲン読影を中心とした画像による診断サービスだけが行われていました。しかし、今後は5Gの普及により、画像診断だけでなく治療も行える遠隔医療が可能となります。
遠隔診療とは『D2D』と呼ばれ、医師同士がタッグを組んで患者を診療する取り組みのことです。具体的には、患者と向き合っている医師がより詳しい知識を持つ医師に患者の様子を伝え、アドバイスや指導を受けながら医療行為を行います。
5Gが普及すれば、住んでいる場所に縛られることがなく、どこでも専門的な治療を受けることが可能となるでしょう。
自動運転の実用化が見込める
※写真はイメージ
自動運転技術とは、『乗り物や移動体の操縦を人の手によらず、機械が自立的に行うシステム』を指します。実用化への課題は、大量のデータを高速通信でやり取りする術がなかったことなどです。
自動運転をする時に取得するデータ量は、1日あたり4TBになると試算されています。高速で移動しながら大量の情報をやり取りする自動運転には、5Gが欠かせません。
自動運転の実用化で重要な点は、通信が途切れないことです。渋滞時のようにたくさんの車が集中する場合、各車両との接続が切断されてしまうと大きな事故につながる危険があります。
そのため、遅延のない安定したデータ通信や大量接続が可能である通信環境が必要です。5Gはそのすべてを満たす要素があり、実用化が見込める状態へ近付いています。
自動運転が実用化されると、運転せずに目的地まで到着し、安全かつ快適な移動が可能。運転ができない人の移動手段となり、買い物や通勤などの日常生活がより便利になるでしょう。
スマートシティ化が可能になる
※写真はイメージ
スマートシティ化とは、『効率的な都市管理』のことを指します。
都市全体の電気使用量を管理すると、昼間の明るい時間帯は『電気をあまり使わない』と自動で判断します。使用を抑えて蓄電に回したり、より多く電力を使用する公共交通機関への電気供給を増やしたりなど、電気消費が効率化されます。
自動車本体が都市のネットワークに接続され、渋滞を自動で判断して迂回ルートを選択することも可能です。
5Gによるスマートシティ化で生活に関わるすべてが相互に作用し、無駄なエネルギー消費を抑えられます。環境にも配慮した便利で暮らしやすい社会が実現するでしょう。
【2021年7月時点】5G対応エリアは?今後の普及見込みも
※写真はイメージ
ここでは、2021年7月時点での大手通信会社3社の5Gエリアの普及状況と、今後の普及予測について解説します。3社とも現時点での5G普及エリアはまばらであり、2022年3月までに5Gエリアの環境調整を行い、サービスを開始する予定です。
・ドコモ
5Gエリアは関東・関西・東海地方を中心に普及しています。2022年3月までの5Gエリア拡大予定は、5G基地局数累計2万局、人口カバー率55%の予測です。
・au
5Gエリアは東京都、大阪府を中心に普及しています。2022年3月には約5万局に達する5G基地局の構築を計画しており、人口カバー率90%の予測です。
・ソフトバンク
5Gエリアは東京都、神奈川県、大阪府を中心に普及しています。2022年3月には約5万局のエリア展開を行う予定で、人口カバー率90%超の予測です。
なお、2021年での5G契約回線数は324万回線、全体の2.6%にとどまっています。今後は、2023年に1,941万回線、全体のおよそ15%、2025年には5,498万回線、全体のおよそ46%が5G端末へ移行する予測です。
まとめ
5Gが普及することで、仮想現実世界と現実世界が交わったさまざまなサービス提供が始まります。自動運転や遠隔医療など、これまでになかった新しい技術が普及し、世の中を変えることが期待されています。
一方で、5Gはまだまだ普及しておらず、これからの拡大が課題です。2025年度には契約回線数の増加が予測されていますが、数値通りに増加するかどうかは不透明な状態です。
5Gの恩恵を受けるために、5Gの概要や特徴をあらかじめ理解し、知識を吸収しておきましょう。
[文・構成/UPDATE編集部]